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乳房X線撮影室

乳房X線撮影検査(マンモグラフィー検査)

マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影のことです。乳房は皮膚や脂肪、乳腺などX線の透過の差が少ない組織から構成されています。そこで、コントラストのよい画像を作るため、エネルギーの低いX線を使って撮影します。

乳房を圧迫板で挟み込み、薄く伸ばして撮影します。乳房を薄く伸ばすと、正常な乳腺の重なりが少なくなるため、乳房内に腫瘤性病変があった場合より鮮明に観察が可能となり、診断しやすくなります。またマンモグラフィでは、乳房を触ってもシコリがわからないようなタイプの乳がんも、微細石灰化病変として見つけることができます。マンモグラフィは、特にこの石灰化を見つけることが得意な検査です。乳房全体をくまなく写し出すために、片方の乳房に対して複数の方向から撮影を行います。

 

【なぜ乳房を圧迫するのか?】

  • 腫瘤と正常な乳腺の重なりが少なくなるため、病変等が見つけやすくなります。
  • 乳房全体が均一に広がるため、ムラがなく見やすい画像が得られます。
  • ボケが少なく、鮮明な画像が得られます。
  • 身体や呼吸による動きを防止できます。
  • 被ばくがより抑えられます。

【装置の紹介】

当院のマンモグラフィ装置は、検出器に入ってくるX線光子の数を直接デジタル信号とすることができます。そのため、今までの撮影装置と比べて大幅な被ばく線量の低減と高精細画像の両立を可能にしています。また、1回の撮影で乳房の写真と乳房を通過してきたX線のエネルギーの情報を同時収集する、シングルショットスペクトラルイメージングを行っています。
スペクトラルイメージングとは、乳房を通過してきたX線のエネルギーの違いを解析し、通過してきた物質がどんな組織だったのかがわかる技術です。

当院の装置では、乳房を通過してきたⅩ線のエネルギーを基に乳腺組織と脂肪組織を分けることで、乳腺体積や乳腺密度といった三次元的な測定結果を自動算出することが出来ます。

利点

  • 乳腺密度、乳腺体積、乳房体積等の表示
  • マルチ周波数処理の設定
  • 低線量撮影が可能

 

検査の注意事項

  • 検査時間は15分前後です。
  • 汗スプレーやボディパウダーをつけてきた場合、病変と間違えてしまう可能性があるのであらかじめふき取っていただくか、担当技師にお伝えください。
  • 検査中はめがね、ネックレスを外していただきます。
  • 写真に髪の毛が写ることがあるので、長い髪の方は髪を束ねていただきます。
  • 妊娠されている方、可能性のある方は主治医、検査担当スタッフに必ず申し出てください。
  • 豊胸術施行後の方は、内容物破損の可能性や診断可能な範囲が限られるため必ず申し出てください。
  • 授乳中の方など乳腺が発達している乳房では乳腺と腫瘤の判別が困難で十分な検査ができないことがありますので、必ず申し出てください。
  • ペースメーカーや脳室シャントを装着されている方は、撮影時の圧迫により位置がずれることや、リード線に支障を来す恐れがありますので、原則検査を受けることはできません。
  • 体内に金属を埋め込んでいる方は担当技師にお伝えください。
  • 何かご不明な点がある方は主治医、検査担当スタッフにご相談ください。